今回は、ECUのマップ変更の作業をいただきました。
まずはじめに、ECUとは、エンジンコントロールユニットの略で、
最近の車両はすべてインジェクションとなります。
ECUは燃料噴射量や、点火時期、そのたセンサー等を制御、コントロールしている部品です。
基本的に純正ECUは触ることができない為、少し前までは、サブコンピュータを取り付け、
ECUにプラスの情報を送り、燃料噴射量などを操作していました。
しかし最近主流なのが純正ECU書き換え。
弊社HRTSでも施工を受け付けていますが、
純正ECUにアクセスし、中身のプログラムを変える方法。
興味のある方は、是非ご連絡ください。
では今回、作業するECUですが、
マイクロテックというフルコンになります。
フルコンというと、なんかすごいように思えますが、
さわれる場所が多いというだけで、基本的な部分はサブコンと同じです。
参考にしていただければと思います。
これがECUのプログラム変更ファイルになります。
沢山ありすぎて目が痛くなりそうですよね。
フルコンなので、様々なページがありますが、基本的な部分はごく一部です。
今回はまず燃料噴射量のお話。
いわゆる、燃調です。
マフラーを変えたりすると、必ずと言ってもいいほど変化してしまうのが燃料バランス。
ガソリンと、空気の割合ですね。
空燃比というものを聴いたことがあるでしょうか?
13.5などという言い方をします。
これは、ガソリンと空気の割合量を指します。
よくある例として、一概には言えませんが、マフラーを変えるとくうねんぴが薄くなり、アフターファイヤーが起こる。
という現象はよく聞きます。
こういったアフターファイヤーも軽減させることができます。
そして、ズレた空燃比を合わせてあげるのがECUでのマップセッティングです。
今回のマイクロテックでは、このページが燃料調整のページになります。
まず縦軸が2~100までありますよね。
これは英語でも書いてありますが、スロットル。
つまりアクセル開度を指します。
サブコンなどでは0~100で表示されているものも多いです。
0は、開度0%。つまり全閉。
100は、かいど100%。つまり全開を指します。
そして次に横軸。
0~15500まであります。
これはエンジン回転数を指します。
サブコンなどでもそうですが、実際のレブリミットより多めに表があります。
これはレブリミット回転数を変更した際にも使用します。
では、これの、どこをどのように障ればよいのかというところですが。
まず皆さん。
この燃料調整ページで何がコントロールできると思いますか?
ズレた燃調を、合わせて、適正なパワーを出してあげる?
正解です。
でも実はそれだけではないんです。
このページでは様々なことがコントロールできます。
空燃比コントロール。エンジンブレーキ。パーシャルからのアクセルのつき具合。
はたまた乗り心地。キャラクターの変化まで可能です。
実際にやってみましょう。
まず、空燃比の変更。
このページは燃料噴射時間のページですので、数字が大きければ濃く。小さければ薄くなります。
つまり全体的に濃くしたい場合、このように全部を選択し、数字を大きくします。
数字の増やし方はECUそれぞれです。%で増やしたり、実際に数値を打ち込んだりと様々です。
今回は5%増やしてみましょう。
これですべてのアクセル開度、回転数が5%燃料が濃くなりました。
では次にエンジンブレーキ。
エンジンブレーキはどこをいじればよいかというお話ですが、
皆さん、エンジンブレーキ時、どのような状態か、このページでどの部分を使用しているか想像してみてください。
アクセル開度70%で、13000回転まで上げてから。
エンジンブレーキ。
アクセルは、全閉にしますよね。ですので、アクセル開度0%。
しかし、回転数は13000から徐々に落ちていきます。
つまりこの部分を変更することで、エンジンブレーキをコントロールできます。
しかし、実は実際に乗っているとき、アクセルの全閉は0%ではありません。
アイドリングスクリューなどでアイドリングの為、スロットルは全閉でも少し開いているのです。
大体4~8%くらいでしょうか。車両にもよりますが。
となると、エンジンブレーキをいじる場合、この部分になります。
そして次は、一定開度、回転数からのドン付きがひどいなどの症状の場合です。
例えば、7000回転くらいで、アクセルを開けるとドン付きがひどい。などの症状の場合。
その部分を見てみましょう。
回転数は7000回転。アクセルを開けると、ということは8%から開けるところ。
つまりこの辺です。
細かくは表の周りの数字を見ながら薄くしたりしてパワーを下げます。
今回は長くなってしまうため、燃料調整のほんの一例ですが、
このようにマップをセッティングしていきます。
また点火時期や、ほかのページもご紹介する予定です。
YouTubeでも動画つきで説明していますので、また見てみてください。